HIROSAKI Heritage|建物が語る弘前文化遺産
あおもり創成パートナーズ株式会社
旧梅田家住宅

きゅううめだけじゅうたく 旧梅田家住宅

武家住宅カテゴリー / 江戸 幕末

旧梅田家住宅は、弘前城北側に位置する、弘前市仲町重要伝統的建造物群保存地区内の建物である。調度品の墨書から、江戸時代末期、嘉永年間(1848~1855年頃)に市内五十石町に建築されたことが推定される武家住宅である。市内在府町に移築されていたものを、弘前市が昭和57年(1982年)に当時の所有者から寄贈を受け、現在地への移築・復原を行った。昭和60年(1985年)から一般公開されている。

当初の居住者は知行百石の武士である森家の10代目・森新次郎と推定されている。その手掛かりとなったのは、台所にある大きな戸棚である。引き出しの裏に、「嘉永五年に森新次郎が購入した」という墨書が残されており、戸棚が置かれていた場所の床板が、ほかに比べてほとんど汚れていなかったことから、この戸棚は建築当初からその位置で使われていたものと考えられる。また、居住者の変遷や建物の材料調査からも、この年代が妥当と考えられる。

旧梅田家住宅の外観は、特徴的な茅葺き屋根を持ち、建物内では建築当初から天井が張られておらず、その屋根を支える小屋組の重厚な構造を「常居」から見上げることができる。式台玄関から入ると10畳の「座敷」、縁側をもつ「常居」が奥へ続く。最も奥に進むと、壁で囲われた「寝間」がある。勝手口のほか窓が少なく、閉鎖的な造りとなっているのは、冬期間の北西からの季節風に対応したものと考えられる。旧梅田家住宅は寄棟造茅葺の幕末期の中・下級武家住宅の典型例であり、規模は小さいが、その古風な形式や往時の住環境がよくわかる建築物である。

見どころ

茅葺で、中二階があり、幕末頃の武家の生活を端的に感じることのできる建物です。

基本情報

住所 青森県弘前市若党町80 地図
営業/休業 休館 4~6月休なし 7~10月 火・金 11月 月火金土日 12~3月休館 8/13 年末年始
見学の際の注意事項 まつり期間中は臨時開館
営業時間 10:00~16:00
料金 無料
交通 【バス】
JR弘前駅より弘南バス ためのぶ号(100円バス、冬期運休)「津軽藩ねぷた村」下車 徒歩約5分
JR弘前駅より弘南バス 石渡線乗車「亀甲町門前」下車 徒歩約3分
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