旧伊東家住宅
きゅういとうけじゅうたく 旧伊東家住宅
旧伊東家住宅は、藩政時代に代々藩医を務めた伊東家の居宅として、弘前市内元長町の一角に建てられたものである。造作等の特徴から19世紀初期の建築と推定される。昭和53年(1978年)に弘前市が寄贈を受け、元長町から現在地へ移築されたものであり、昭和55年(1980年)から一般に公開されている。建築後、数次の改造を経ているが、移築に際しての解体修理で藩医時代を想定した復元がなされ、江戸後期の住宅の様子をよく伝えている。建物西側裏手は、明治時代の改造により原型が定かではないため、寄贈後の解体前の状態としている。
東を正面とする玄関は式台構えで「広間」が続くのは、石高100石前後の中級武士の居宅に似た特徴であるが、座敷、板の間、次の間、常居の各部屋がほぼ正方形で田の字型に並ぶ間取りは、同地区の他の中・下級武士の居宅とは異なる。広間と常居の上に中二階が造られているが、これは後世の増築によるもので、建築当初は平屋建だと考えられる。各部屋に廻された長押や、座敷の簡素ながらも剛質な造作をした床、天袋や違い棚を備える意匠や透かし彫りの欄間などは、他の武家住宅より格式高い形式を持つ。
平成17年(2005年)3月14日、青森県重宝に指定されている。
仲町伝統的建造物群保存地区には、公開武家住宅が4棟あります。それぞれ来歴が異なる建物ですが、旧伊東家だけが武家住宅の間取りと異なる構成の間取りを持っています。
基本情報
区分 | 県重宝 |
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住所 | 青森県弘前市若党町80 |
営業/休業 | 休館 4~6月休なし 7~10月 火・金 11~3月 月~木 8/13 年末年始 |
見学の際の注意事項 | まつり期間中は臨時開館 |
料金 | 無料 |
交通 | 【バス】 JR弘前駅より弘南バス ためのぶ号(100円バス、冬期運休)「津軽藩ねぷた村」下車 徒歩約5分 JR弘前駅より弘南バス 石渡線乗車「亀甲町門前」下車 徒歩約3分 |
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