HIROSAKI Heritage|建物が語る弘前文化遺産
あおもり創成パートナーズ株式会社
旧石戸谷家住宅

きゅういしどやけじゅうたく 旧石戸谷家住宅

旧石戸谷家住宅は、当初現在の弘前市大字浜の町に建てられた。津軽を代表する江戸時代の農家住宅で、木造一部2階建、桁行約30メートルの大規模茅葺の建物である。総床面積437.63平方メートルを有する。石戸谷家に安政6年(1859年)の「普請中諸払帳」が残されていることや木部の風食などからみて、江戸末期の建築と推定される。

家伝によれば、石戸谷家はもと種里(現・鯵ヶ沢町)に居住したが、江戸時代の始めに現在の浜の町である萢中(やちなか)に移り住み、開拓に従事したという。それ以来、明治にいたるまで「萢中の大家(おおや)」と呼ばれ、藩主も立ち寄る格式ある家柄であったと伝えられている。全体的にみて後の時代の改造も少なく、江戸時代の豪農の建築を知るうえで貴重な建物であることから、昭和60年(1985年)8月22日に弘前市指定有形文化財に指定された。その後、平成16年(2004年)に市に寄附されたが、老朽化が進んだため、平成21年(2009年)度に解体し、2015~2019年度までの約5年間で移築復原工事を実施した。堀越城跡ガイダンス施設として、2020年度にリニューアルオープンしている。

山のように圧倒的な茅葺屋根の規模は、見る人を圧倒する。桁行30m超の民家は全国的に見ても残っている事例が少なく極めて貴重である。古材の保存状況も良好であり、幕末から明治初期のオオヤケの姿をうかがい知ることができる。

見どころ

とにかく、規模が大きい建物です。巨大な屋根を支えるために、叉首組と和小屋組を組み合わせていますが、その豪快で複雑な束と貫の組み合わせなども見どころです。

基本情報

区分 市指定有形文化財
住所 青森県弘前市川合字岡本160-1 地図
営業/休業 営業 4/17~11/23
営業時間 9:00~16:00
料金 無料
交通 【バス】
JR弘前駅から弘南バス 弘前~大鰐・碇ヶ関線「堀越」下車 徒歩約10分

【自動車】
東北自動車道「大鰐・弘前インターチェンジ」より国道7号を弘前市街地方面へ北上 約10分
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