川﨑染工場
かわさきそめこうじょう 川﨑染工場
川﨑染工場は、寛政時代に創業した天然藍染めの染物屋で、建物は1800年頃建築とされている。
藩政当時、弘前城下には百軒以上も紺屋があったが、化学染料の普及等のために衰退し、川﨑染工場も休店に追い込まれた。平成3年(1991年)の台風19号(りんご台風)の時には、建物の一部が被害を受けた。しかし、修復工事の際、藩政時代の紺屋当時に使われていた藍甕が11個も店舗下の土中から発見された。藍甕は、染液を作り保存するためには欠かせないものだが、発見されたすべての藍甕が使える状態だった。
現在でも、建築当時の建物をほぼそのまま使用しており、藍場は土間にある。明治34年(1901年)の火災で西側の部分が縮小、床の間などが九尺から六尺となった。全体の間取りだけでなく、井戸やカマドなどがほぼ当時のままの状態で残っている。チョウナ掛けの柱梁、鉈を使った手割の屋根板などが残る。建物の外側は、こみせを復元しており、屋根はトタンに改修されているが、野地板や垂木などは建築当初のままだという。平成20年(2008年)度、弘前市の「趣のある建物」に指定されており、令和3年(2021年)には、弘前さくらまつりや津軽伝統工芸職人たちに見る歴史的風致の維持を目的として歴史的風致形成建造物に指定されている。
基本情報
区分 | 歴史的風致形成建造物、趣のある建物 |
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住所 | 青森県弘前市亀甲町63 |
営業/休業 | 休:木曜日 |
営業時間 | 9:00~17:00(11月~3月は16:00迄) |
交通 | 【バス】 JR弘前駅より弘南バス ためのぶ号(100円バス、冬期運休)「津軽藩ねぷた村」下車 徒歩約3分 JR弘前駅より弘南バス 石渡線乗車「亀甲町門前」下車 徒歩約3分 |
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