HIROSAKI Heritage|建物が語る弘前文化遺産
あおもり創成パートナーズ株式会社
岩木山神社拝殿

いわきやまじんじゃはいでん 岩木山神社拝殿

岩木山神社は、山岳信仰に始まる古社で、この拝殿は元来、江戸時代に岩木山神社の別当寺・百沢寺(神仏分離により廃寺)の大堂(本堂)として建てられたものである。天正17年(1589年) 正月の岩木山噴火によって百沢寺全山が焼失した後、藩祖・津軽為信が慶長8年(1603年)に起工し、3代藩主・津軽信義の寛永17年(1640年)に至ってようやく完成し、入仏供養会が行われたものである。

壮大な五間堂で、とち葺きに銅板を被覆した大規模な屋根が圧巻で、その正面に干鳥破風が付き、1間の向拝が付くという形である。千鳥破風内の虎の彫刻は迫力がある。

外部を全面丹に塗り、内部を弁柄塗りとするが、千鳥破風内の彫刻や蟇股または極彩色で美しい。内部の構成も明快で、密教寺院本堂としての雰囲気を今に伝えている。

現在、長勝寺に保管されている慶長8年の棟札には、大工職や鍛冶職に越前や丹波の工人が名前を連ねている。このことは、弘前藩がその初期において、各種技術者を広く全国から招聘していたことを示すものであろう。現状の拝殿は、内外陣境の結界、内陣の来迎壁、それに須弥壇や厨子が撤去されて開放的に使用されているが、これは、明治初期の神仏分離令によって百沢寺から岩木山神社へと移行し、密教寺院本堂から神社拝殿となった際に改造されたものである。明治41年(1966年)4月23日、国の重要文化財に指定されている。

見どころ

壮大な五間堂で、総丹塗です。内部構成は密教寺院の本堂としての雰囲気を伝えています。とち葺きに銅板を被覆した大規模な屋根が圧巻で、千鳥破風内の虎の彫刻は迫力があります。江戸時代は百沢寺の大堂でした。

基本情報

区分 重要文化財
住所 青森県弘前市百沢字寺沢27 地図
見学の際の注意事項 外陣のみ。
料金 無料
交通 【バス】
JR弘前駅より弘南バス 弘前~岩木庁舎線・枯木平線「岩木山神社前」下車 徒歩約1分  
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