普門院本堂
ふもんいんほんどう 普門院本堂
普門院は、弘前城築城に伴い、それまで茂森山にあった観音堂を現在地に移したとされる。享保3年(1718年)に本堂を焼失したとされ、現在の本堂については、安永4年(1775年)の「弘前都図」(弘前市立博物館蔵)に「観音祠」と記載されているのが初見であることから、18世紀半ばまでには建築されていたと考えられる。
この本堂は、須弥壇を置く正堂(宝形造)と、増築された礼堂(寄棟造)からなり、異なる屋根形状の建物二つが一つの本堂を形成しているという特徴を持つ。礼堂の柱等には文政年間以降の参拝記念の墨書が複数残されている。
一般大衆の礼拝が可能となり参拝者が増加したことなどに伴い、文政6年(1823年)に増築を行い現在の特徴的な本堂の形式に至ったと考えられる。宮殿には棟札が残り、堀江佐吉の父親・伊兵衛をはじめ、藩から扶持を得ていた職人が関わったことがわかる。
令和3年(2021年)5月25日、弘前市指定有形文化財に指定されている。
江戸時代後半から現代にいたるまでの、信仰形態の様子や、信仰圏の広がりを知ることができる建物です。地元の人々は通常「山観」と呼んでいます。
基本情報
区分 | 市指定有形文化財 |
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住所 | 青森県弘前市西茂森2-17-4 |
見学の際の注意事項 | 公開・内部観覧は寺へ連絡 |
料金 | 無料 |
交通 | 【バス】 JR弘前駅より弘南バス 弘前~相馬線もしくは弘前~西目屋村役場線「茂森町」下車 徒歩約15分 JR弘前駅より弘南バス ためのぶ号(100円バス、冬期運休)「茂森町」下車 徒歩約15分 |
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