HIROSAKI Heritage|建物が語る弘前文化遺産
あおもり創成パートナーズ株式会社
揚亀園揚亀庵

ようきえんようきあん 揚亀園揚亀庵

揚亀庵は明治16年(1883年)に百石町に建てられた角三宮本呉服店(市指定文化財旧青森銀行津軽支店)の離れ座敷だった。角三宮本呉服店は大正6年(1917年)に店舗等を津軽銀行に売却し、この茶室は、翌大正7年(1918年)に、実業家中村三次郎が大石武学流宗家・小幡亭樹に依頼して作庭した揚亀園の東端へ移築されたものである。なお、揚亀庵という名称は中村三次郎が名付けたという。この茶室からの座観により、弘前城の老松と岩木山を庭園の借景としている。

書院床の間は、板床を挟んで床脇に曲面地袋、出書院風の脇飾にも中棚に曲面小襖を配した趣向の床飾りや網代組の平天井など贅を尽くし、襖絵は森寛斎、小襖は野沢如洋、襖引手は西洋風に改良された七宝焼など、当時の技術や一流の画人の技を結集している。

明治期の数少ない茶室の遺構として貴重であり、平成2年(1990年)10月20日、弘前市指定有形文化財に指定されている。

見どころ

屋根の形状も独特で見ていて楽しい建物ですが、ここの空間の主役はあくまでも庭園です。小幡亭樹が得意とした池泉と借景という作庭の技術を味わってほしいと思います。

基本情報

区分 市指定有形文化財
住所 青森県弘前市亀甲町61-5 地図
営業/休業 無休
営業時間 9:00~17:00
料金 一般550円(450円)、高中350円(300円)、小220円(200円)、幼児110円(100円)
交通 【バス】
JR弘前駅より弘南バス ためのぶ号(100円バス、冬期運休)「津軽藩ねぷた村」下車 徒歩約1分
JR弘前駅より弘南バス 石渡線「亀甲門前」下車 徒歩約3分
関連リンク