弘前市民会館
ひろさきしみんかいかん 弘前市民会館
弘前市民会館は、昭和39年(1964年)、前川國男が手掛け、音響効果にこだわり、史跡の風致と調和させることを目指した建物である。学都弘前のシンボルとして誕生し、音楽、舞台芸術の鑑賞、成人式や学校行事の場としても、広く市民に愛されている。
弘前市民会館の外観は、大きな庇や開放的なガラス面はなく、コンクリート打ち放しではあるが、木目型枠により暖かい表情を示す彫の深いスリット状の開口部が外壁のデザインをまとめあげている。景観としては、周囲の老松などと調和している。内部は、ホール棟と事務所や会議室、カフェからなる管理棟を、ピロティで結んでいる。棟方志功による大ホールの緞帳は、志功の直接の指定色によって制作されたもので、市民はその独特の色彩感覚による芸施術作品を眺めながら、開演前の時間を過ごす。
平成9年(1997年)にはBELCA賞(ロングライフビルディング部門)を博物館とともに受賞している。平成25年(2013年)の改修を経て、平成26年(2014年)2月28日には、弘前市の魅力的な景観づくりを目的として景観重要建造物に指定されている。
東面のコンクリート打ち放しのそびえたつ外壁は、この建物の中で最も素晴らしいところだと考えています。中央に向かって凸型にデザインされた壁面には、厳かながら、どこか高揚感を覚えます。屋外劇場を構想していたという話も首肯できる劇的な空間です。
基本情報
区分 | 景観重要建造物 |
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住所 | 青森県弘前市下白銀町1-6 |
見学の際の注意事項 | 要予約 |
交通 | 【バス】 JR弘前駅より弘南バス 土手町循環100円バス「市役所前」下車 徒歩約10分 |
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