HIROSAKI Heritage|建物が語る弘前文化遺産
あおもり創成パートナーズ株式会社
報恩寺本堂

ほうおんじほんどう 報恩寺本堂

報恩寺は、明暦元年(1655年)江戸で死去した3代藩主である津軽信義の菩提を弔うため、翌2年(1656年)に創立されたもので、以後、歴代藩主の菩提寺としてその伽藍は壮麗を極めたが、数度の火災に遭い、現在の建物は宝永元年(1704年)の信義五十回忌に当たって再建されたことが棟札によって知られる。

構造は、桁行九間半、梁間八間、寄棟造で向拝一間、向唐破風付の鉄板葺である。大規模な本堂で、内外とも来迎柱以外は丸柱を用いず、虹梁を架けないなど、古い形式とともに格式の高さも伝えている。客殿と仏間の境に柱を建てず、四間通しの開口部を形成するなど、開放感がある。筬欄間など、意匠の細部も味わい深い。

現在は、弘前藩主の墓塔は長勝寺に移転しているが、弘前藩の歴史に深く関わってきた寺院の貴重な遺構で、県内に現存する本堂建築のなかでは、長勝寺、革秀寺本堂に続く古いものである。また、県内における近世本堂建築を見るときには欠くことのできない重要な建造物であり、平成6年(1994年)4月25日、青森県重宝に指定されている。藩主らの肖像彫刻は、弘前市指定有形文化財に指定されている。

見どころ

内部の開放感のある空間は、慶長期の本堂建築である長勝寺・革秀寺と比べても遜色ない、藩主家の菩提寺としての格を感じることができます。

基本情報

区分 県重宝
住所 青森県弘前市新寺町34 地図
見学の際の注意事項 見学には申し込み必要。
料金 無料
交通 【バス】
JR弘前駅より弘南バス 金属団地・桜ヶ丘線「弘前高校前」下車 徒歩約5分
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