HIROSAKI Heritage|建物が語る弘前文化遺産
あおもり創成パートナーズ株式会社
弘前八幡宮 本殿・唐門

ひろさきはちまんぐう ほんでん・からもん 弘前八幡宮 本殿・唐門

弘前八幡宮は、慶長17年(1612年)に鼻和郡八幡村から、弘前城築城に伴って現在地へ移ったと伝えられている。天和2年(1682年)以降、藩主在国の年(隔年)に恒例として行われた藩内最大の祭礼の盛観は、現在弘前市立図書館に保存されている、全長100mを超える「弘前八幡宮祭礼図巻」によって当時の様子を思い浮かべることが出来る。

本殿は、桁行三間梁間二間の身舎と、桁行三間梁間一間の向拝で構成され、厚板葺型銅板葺、であり、身舎の縁廻りを二手先斗の腰組で受けている。身舎は素木造であるが、向拝組物部分が極彩色に塗られ、蟇股や扉などの彫刻には桃山時代の作風が残されている。内部は桟唐戸で内陣と外陣に仕切られ、内陣の床を拭板敷、外陣を畳敷とし、内陣の床を一段高く作っている。天井はともに鏡天井である。

唐門は、前後に軒唐破風をつけた入母屋造柿葺屋根の四脚門である。四隅の軽い反りも特徴的である。全体が弁柄塗りで、組物などは極彩色となっている。加えて天井を小組格天井とするのも当地の門としてはめずらしい。近年の修理で屋根葺替と彩色の補修をおこない、全体を弁柄塗、組物等を極彩色で復元した。

社伝によれば、唐門共に慶長17年(1612年)の完成とするが、蟇股・手挾・虹梁・木鼻等の様式手法に桃山時代の特徴がみられることから、この時期の建立と思われる。本殿・唐門ともに各所に特異な地方色を示しながら、全体の姿形はよく整っており、巧みな建築手法が秀でた当時の建築を知る好遺構である。昭和11年(1936年)に国の重要文化財に指定されている。

見どころ

極彩色で形のいい唐門と三間社流造の流麗な本殿の二棟が同じ空間にあることで、より荘厳な雰囲気が生まれています。弘前城の鬼門を守護する重要な役割をもった社殿であることを視覚的にも理解できます。

基本情報

区分 重要文化財
住所 青森県弘前市八幡町1-1-1 地図
見学の際の注意事項 外観のみ。
営業時間 9:00~16:30~17:00
料金 無料
交通 【バス】
JR弘前駅より弘南バス 宮園団地線 「弘前警察署前」下車  徒歩約10分
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