旧青森県尋常中学校本館
きゅうあおもりけんじんじょうちゅうがっこうほんかん 旧青森県尋常中学校本館
旧青森県尋常中学校本館は、明治27年(1894年)に落成した。工事を請け負ったのは、弘前市の川元重次郎である。昭和33年(1958年)に取り壊して新しい校舎を建てる計画だったが、卒業生から「旧本館をのこそう」という声が起こり、曳き家して今の場所に移されたのである。主棟の玄関を含む中心部分を残して「鏡ヶ丘記念館」と名付けられ、現在は資料展示室として、弘前高等学校における中等教育の歴史や資料などが展示されている。
屋根は教室部分はキングポストトラス、講堂部分にトラスと和小屋を折衷したものを採用している。正面中央の妻壁に採光のために窓を設けている部分は、和小屋組が用いられている。構造は簡潔合理的で、付柱に付土台、付胴差に付梁、窓回り見切縁は最小限の繰型で、洋風建築特有の繰型などがなく、やや大きめの面取りがなされているのみで質素にまとめている。教室は上げ下げ窓に白漆喰の上壁、腰は堅羽目板たてばめいたオイルペンキ仕上げ、床は縁甲板張りである。
東北地方で明治時代の旧制中学校の校舎が残されているのは、福島県郡山市の「福島県尋常中学校本館」(国指定重要文化財)とこの建物だけである。県立学校最古の木造校舎として平成5年(1993年)7月19日、発見された棟札とともに青森県重宝に指定されている。
板壁に上げ下げ窓など、全体的に懐かしい雰囲気を残す学校建築です。
基本情報
区分 | 県重宝 |
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住所 | 青森県弘前市新寺町1-1 |
営業/休業 | 土日祝 |
見学の際の注意事項 | 事前予約の上公開 |
料金 | 無料 |
交通 | 【バス】 JR弘前駅より弘南バス 金属団地・桜ヶ丘線もしくは久渡寺線「弘前高校前」下車 徒歩約3分 【鉄道】 中央弘前駅より弘南鉄道 大鰐線「弘高下駅」で下車 徒歩約10分 |
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